NEW NORMAL NEW STANDARD 4 -Japanese Maison-

ニットの木々に囲まれた散歩道

展示会の会場は普段はイベントスペースとして使用されているシンプルな矩形の空間で、空間をどう間延びせずに使えるか、また同じスペースを共有する展示会biblioteca d’Oroとどう緩やかに繋げられるかが求められた。

今回の展示にご参加いただいている五十嵐製箱さんとキップスさんの協力のもと紙製の什器とニットの端材を使用し、biblioteca d’Oroの空間イメージである「公園」に合わせて「木々の間を歩く散歩道」をコンセプトに空間を構成した。

紙製の什器は既存商品の型をベースに本展示会に合うようにディテールを調整し、あえて素材であるリボードの小口を斜めにカットすることで素材の持つ魅力とシンプルさの両立を目指している。

天井から吊るしたパネルにも同様のカットを施すことで縁を彩る額縁のような効果が得られた。ニットは丸編み生地をあえて切り開かずにそのまま天井から吊るし、緩やかなねじれを設けることで有機的な木々のような表情を付けている。